2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧
上原彩子さんのピアノでチャイコフスキー作曲のグランドソナタト長調を聴きました。 移ろいゆく心情を表現できていて、コシの強さと同時にうねりのしなやかさもあります。その点だけでなく、ハーモニーと音響の濃密さも相まってシューマンの影響を感じさせま…
ウラジーミル・アシュケナージの指揮、ボリス・ベルキンのヴァイオリンとベルリン放送交響楽団の演奏でリヒャルト・シュトラウス作曲のヴァイオリン協奏曲ニ短調作品8を聴いてます。 堂々とした風格と柔和さが同居していて、古典主義的な形式感と調和が特徴…
プロコフィエフのピアノ曲集「束の間の幻影」を上原彩子さんのピアノで聴きました。全二十曲です。 この曲集は題名からして短いピアノ小曲の集まりですが、これらを淡く優しく弾いています。まさしく朧げな幻の音で再現しています。 ちょっとした時間の中に…
上原彩子さんのピアノでムソルグスキーのピアノ組曲「展覧会の絵」を聴いてます。 素朴に自然な音の調べを吐露した演奏となっています。 ムソルグスキーといえば、完成した作品数自体が少ないながらも当時としては和声面などで大胆な先進性で多くの作曲家に…
ドリーブ作曲のバレエ「シルヴィア」をリチャード・ボニングの指揮とニュー・フィルハーモニア管弦楽団の演奏で聴いてます。 響きの質そのものはドイツ的で厚い管弦楽のハーモニーが特徴的とフォーレ以前の典型的なフランス音楽の典型となっています。サン=…
プリーシ・デ・シルヴァのフォルテピアノでエマヌエル・バッハのピアノ音楽集を聴いてます。 飾り気が無く素朴に旋律を奏でています。 テクニックも巧みで、変な主観性も無く客観的に音を出しています。音をコンパクトにまとめ上げ、小粒ながらもアッサリと…
マイケル・ティルソン・トーマスの指揮、ロンドン交響楽団の演奏でブラームスのセレナード第一番を聴いてます。 ブラームスのならではの渋さは活かしつつ、気さくで明るめな展開をしています。 モーツァルトのセレナーデも意識してか、快活さもあり流れ良く…
フルトヴェングラー作曲の交響曲第2番を聴いてます。シュトゥットガルト放送交響楽団の演奏、作曲者本人の指揮による1954年の最晩年の演奏です。 作風は後期ロマン派で半音階による攻撃的で不安な色も出ています。チャイコフスキーの様な情緒的な音色もあれ…
スーザン・ロソルツのフルートとケネス・クーパーのフォルテピアノで大バッハのフルートソナタ集を聴いてます。 曲全体は思索をする哲学性を感じさせます。大バッハらしい深みと人間味が出ていますね。そんな曲をフルートは透き通った音色で奏でていて、時に…
ヴィクトール・デ・サバタの指揮とニューヨーク・フィルハーモニックの演奏でベートーヴェン作曲の交響曲第8番を聴きました。 剛直で非常に整った演奏となっています。凛とした品格もあります。 槍で直入をするかの様な直接性を感じさせます。 力強い拍子か…
ウラジーミル・アシュケナージの指揮とクリーブランド管弦楽団の演奏でリヒャルト・シュトラウス作曲の交響的幻想曲「イタリアから」を聴いてます。 しっとりとさせた音響を基軸としながらも、音響とその色彩がとりわけ豊かです。 北欧出身のアシュケナージ…
大バッハ作曲のヴァイオリンソナタをアニ・カヴァフィアンのヴァイオリンとケネス・クーパーのフォルテピアノで聴いてます。 率直かつ客観的にバッハのソナタを演奏しています。 余計な飾り気が無く、ありのままに曲を奏でているのです。 バッハは歴史上の有…
フルトヴェングラー指揮、ウィーンフィルの演奏でシューマンの交響曲第一番「春」を聴いてます。 スラリと聳え立つ威厳と深い感情表現に圧巻です。 フルトヴェングラーの風貌をそのまま演奏に投影させているかの様です。 シューマンという作曲家は決して管弦…
ドビュッシー作曲の「白と黒で」を聴いてます。二台のピアノの為の音楽で三楽章制、アシュケナージ親子の演奏です。 ドビュッシーの音楽にしては明るく明瞭で、色彩感豊かなメロディが展開されています。 爽やかな聴き心地で、繊細な音使いも健在です。二台…
エマヌエル・バッハ作曲のヴァイオリンソナタ集を聴いてます。アマンディーネ・ベイエのヴァイオリン、エドナ・スターンのピアノです。 ピリオド楽器の演奏で、フォルテピアノが用いられています。 とても冴え冴えとした演奏となっています。ヴァイオリンは…
ウラジミール・アシュケナージのピアノでバッハ作曲の平均律クラヴィーア曲集を聴いてます。 瞑想をしているかの深さで、柔らかみと温かみを感じさせます。 極めて叙情的であり、ほのかな雪景色を暖炉の空間の中から見ているかの様です。陰影のチラつき具合…
チャイコフスキー作曲の弦楽四重奏曲第1番を聴きました。ガブリエル四重奏団の演奏です。 艶が良く出ていて、チャイコフスキーの良さの結晶となっています。 時折見せる情熱的な楽節からは作曲者の個性を表出させていて、聴き応えがあります。 弦同士の絡み…
ヴェルディ作曲のレクイエムを聴いてます。カラヤン指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏です。独唱はフレー二・ルートヴィヒ・コスッタ・ギャウロフの4人、ウィーン楽友協会合唱団の合唱です。 オーケストラと言い、合唱といい綺麗に澄ませた演…
ハイドン作曲のチェロ協奏曲第1番を聴きてます。スティーブン・イッサーリスのチェロ、ロジャー・ノリントンの指揮、ヨーロッパ室内管弦楽団の演奏です。 ノリントンと言えば、古楽の演奏を思い浮かべてますがこの録音では現代楽器を用いています。 オーケス…
ミハイル・プレトニョフ指揮、ロシア国立管弦楽団の演奏でプロコフィエフ作曲のバレエ音楽「シンデレラ」を聴いてます。 そうです、おとぎ話で有名なあのシンデレラの舞台のバレエ版をプロコフィエフが作曲したのです。 プロコフィエフと言えば、冷笑の鋭さ…