大バッハのフルートソナタをフォルテピアノの伴奏で

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スーザン・ロソルツのフルートとケネス・クーパーのフォルテピアノ大バッハのフルートソナタ集を聴いてます。

 

曲全体は思索をする哲学性を感じさせます。大バッハらしい深みと人間味が出ていますね。そんな曲をフルートは透き通った音色で奏でていて、時には深く時には多少明るく音を出しています。実に清冽です。

更にその木管楽器の技巧も相まって綺麗な小川がサラサラと流れているかの様です。味わい深くて尚且つスルスルと聴き入りたくなります。

 

フォルテピアノも淑やかに音を紡ぎ出し、それならではの持ち味を発揮させています。現代のピアノ程その表現の柔軟性はありませんが、音の強弱はそこそこ付けられていて、初期のピアノらしい程よい味わいを堪能できます。ハープの様な音色もある時はしっとりと、ある時はハッキリと音を出しています。バロック音楽の作曲家に合わせた音楽作りをフォルテピアノは底から支えているのです。

 

それだけでなく、大バッハ鍵盤楽器の大家らしく、ピアノのソロも登場しています。単なる伴奏では無いれっきとした楽器である事を強調していて、いわゆる通奏低音に留まっていない事に注目です。これなら室内用の次世代の鍵盤楽器ことピアノの発展に貢献するのは必然ではないでしょうか。

 

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