アシュケナージの演奏で、バッハの平均律クラヴィーア曲集を聴いてます

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ウラジミール・アシュケナージのピアノでバッハ作曲の平均律クラヴィーア曲集を聴いてます。

 

瞑想をしているかの深さで、柔らかみと温かみを感じさせます。

極めて叙情的であり、ほのかな雪景色を暖炉の空間の中から見ているかの様です。陰影のチラつき具合も絶妙です。

ピアノの特性をしかして音に強弱をつけては音と音の区別を行い、ペダルを用いては深みと響きの調整をこの曲集でやっています。

この鍵盤楽器の持ち味をしっかりと活かしているのです。

 

大バッハは晩年になってピアノを扱いその楽器を評価していたそうです。そんなエピソードもアシュケナージは踏まえていたのかなと思いました。

 

 

更に言うと、バッハは全てのピアノ音楽の先駆けである事を物語るようにアシュケナージは演奏しているのです。平均律の第1巻の自筆譜には、音楽を学ぶ人の助けになる様に且つその道の玄人の慰めになる様に作曲したという旨の事が書かれていますが、それを如実にピアノという手段で再現している名演です。

 

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