テレマンのトランペット協奏曲集を聴きました

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ホーカン・ハーデンベルガーのトランペット、アカデミー室内管弦楽団の演奏、アイオナ・ブラウンの指揮でテレマンのトランペットのトランペット協奏曲集を聴いてます。

 

くっきりと滑らかな響きを奏でるオーケストラの演奏に、輝かしく煌めいてトランペットの音が登場しています。

 

オーボエのソロもオーケストラやトランペットに負けずにしっかりと音色を出しています。流石テレマン、全ての楽器に精通してただけの事はあります。

 

音の波が全体に放射されるのではなく、コンパクトに一定の範囲内で音響のまとまりを聴かせています。それ故に全体的によく整っていて、しかも柔和な温かみも感じさせます。隅々にまで丹精を込めたアカデミー室内管弦楽団の演奏とブラウンの統率も見事です。

 

この録音を聴いている限りでは、ヘンデル管弦楽曲の王宮の花火の音楽や水上の音楽の様な華やかさやその色彩感とよく似ています。ですが、ヘンデルの場合は王侯貴族の様な厳かさや壮大さを作り出しているのに対し、テレマンの方は技巧あるユーモアでもって気さくな展開をしています。

その点からは生前のテレマンはあの大バッハヘンデルを凌いで、当時最も人気があった作曲家らしさを窺わせます。

 

因みに、このアルバムではトランペットとオーボエの組み合わせで木管楽器のソロが登場していますが、もしかしたら大バッハは自分の管弦楽組曲の第3番と第4番を作るにあたってはテレマンのこの協奏曲も意識したのかもしれません。編成面だけとはいえ類似を感じました。

 

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