グノーの交響曲を聴きました。

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ネヴィル・マリナー指揮・アカデミー室内管弦楽団の演奏で、グノー作曲の交響曲を聴いてます。彼のシンフォニーは二曲ですが、どちらも典型的な古典派の音作りで、作曲者について何も言わなければモーツァルトハイドンなどが作曲したものと思ってしまうほどです。形式的にも旋律的にもです。グノーが1818年生まれとヨハン・シュトラウス二世などと同じ年代で、しかもフランスのロマン派の作曲家である事を考えると、これには驚かされます。

 

しかし、じっくり聴くとハイドンの様な技巧の凝らしが無く、モーツァルトの様な柔軟性に富む起伏がありません。その上、恰幅良く音響が太めな色彩とそれによる華やかさがグノーの特性として現れています。

 

そんなグノーの交響曲は彼が1854年に一番を、1856年に2番を作曲しています。年齢的には30代後半に差し掛かっていた頃なので、そんな時代に古典派の傾向を顕著に示す曲をその年齢で作っていたとは意外です。

 

これらの交響曲をマリナーは、アカデミー室内管弦楽団を指揮して温和に抒情性を称えて演奏しています。その上、フランスのロマン派の音楽特有の明るい彩りも出せていて、各楽器のバランスが取れています。時たま太めの響きも出していますが、そこからはベルリオーズベートーヴェンの影響も感じさせます。

 

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