岩城宏之さんの指揮とNHK交響楽団のベートーヴェンの交響曲全集を聴きました

岩城宏之指揮、NHK交響楽団の演奏でベートーヴェンの1番から9番まで一晩で振るマラソンを聴いてます。

色々な人がベートーヴェンの交響曲全集を録音していますが、この版の特徴は何と言っても1日でベートーヴェンの交響曲を全て一気に演奏しきる所です。

それにしても一挙に5時間半近くも演奏を続けてしまうとは凄すぎです。

さて、演奏の方はというと危なげない速度で、石橋を叩いて渡るかの様な安定感でもって音運びを着実に進めています。更に丁寧なまとまりでもってオーケストラを鳴らし、聴きやすいものとなっています。どれを取っても程よく響いています。オーケストラの数々の音を丸くホールに収めて包み込むかのような統率を岩城さんがしているかのようです。

その分、古典派の音響をきちんと作れていますし、その調和も上手いです。

ただ、ぶっ通しで演奏したせいか途中で交響楽団側も聴く側もエネルギーが落ちてしまった面もあります。

ある種の記念碑版としては一聴の価値ありです。

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