ヴェルディのレクイエムをカラヤンの演奏で

f:id:klassischemeister:20191105095313j:plain

ヴェルディ作曲のレクイエムを聴いてます。カラヤン指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏です。独唱はフレー二・ルートヴィヒ・コスッタ・ギャウロフの4人、ウィーン楽友協会合唱団の合唱です。

 

オーケストラと言い、合唱といい綺麗に澄ませた演奏です。

 

弦楽器の曲線が特に美しいです。

かの有名な怒りの日もそうですが、管楽器と打楽器が鮮やか且つ壮麗に縦へと響かせいます。白虎の雄叫びの如く麗しいのです。

 

独唱は4人とも力強く、力の中に美をも込めています。いずれも陶器を練り込んで精製する過程を音楽の声という手段で表したかの様です。洗練度の高い歌唱となっています。

 

ウィーン楽友協会合唱団の方はというと、アマチュアである為どうしても声量の弱さなどを懸念してしまいます。ですが、この録音ではその様な心配が無く、十分に声が出ています。美声重視の爽やかさが伝わってきます。

 

ちなみにこの曲は作曲者がイタリアの文豪・マンゾーニを追悼する目的で作曲されました。1873年にその作家が亡くなると、ヴェルディはその死を深く悲しみ、その年と翌年にかけてこのレクイエムを作曲したのです。マンゾーニなヴェルディが若い時から敬愛していて、マンゾーニの詩に曲を付ける事もありました。ヴェルディが音楽家として有名になった後もなかなか両者は会えず、1868年なってやっと2人は会い、言葉を交わしたのです。

この曲からはそんなマンゾーニが如何に偉大で大きな存在だったかを物語るかの様に長大で規模も大きいです。私はマンゾーニについてはあまり存じませんが、ゲーテ並の文豪である事もヴェルディは念頭に入れてたでしょう。

 

購入はこちらから。