アバドの指揮とウィーンフィルの演奏でマーラー作曲の交響曲第3番を聴きました

 

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マーラー交響曲3番をクラウディオ・アバドの指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏で聴いてます。

 

バッハのブランデンブルク協奏曲の時のように快速で行くのかと思ったら、そうでもなく中庸な速度で展開してます。

 

とにかくオーケストラのハーモニーが美しく輝いています。時折、トロンボーンなど何かしらの楽器がその調和から外れた音を出す事もあります。その点からは後期ロマン派の作曲家として、近現代の音楽に影響を与えた大作曲家としての偉大さをアバドは引き出していますね。

 

実に潤滑な演奏を繰り広げていますが、時折ティンパニないしは大太鼓の強打がそれを打ち破るかの如く鋭く響きます。スルスルと行き過ぎて退屈にならないような工夫を感じさせます。

 

アルトのソロも自然に畏敬を持って寄り添うかのような歌唱で、深みが十分にあります。合唱も繊細な声を束ねて力強く歌い上げています。自然の逞しさを見せるかのようです。

 

この曲は1895年から1896年に作曲、何回か部分初演を経たのちに1902年に全曲初演されました。

 

作曲は主にオーストリアの郊外のシュタインバッハの小屋で行い、自然と触れ合っては読書をして過ごしていました。その当時の手紙にも自然の事について述べています。自然には伸びやかな明るさと同時に無鉄砲に進もうものなら深い奥地に迷いかねない暗さもありますね。そんな抽象的なイメージもこの交響曲に盛り込まれているなと感じます。

 

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