ドビュッシー作曲の「白と黒で」をアシュケナージ親子のピアノで

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ドビュッシー作曲の「白と黒で」を聴いてます。二台のピアノの為の音楽で三楽章制、アシュケナージ親子の演奏です。

 

ドビュッシーの音楽にしては明るく明瞭で、色彩感豊かなメロディが展開されています。

爽やかな聴き心地で、繊細な音使いも健在です。二台のピアノの複雑な絡み合いが実に面白く、万華鏡の様に煌めいているのです。

それでいて、か細い情緒も作られていて、アシュケナージの個性もしっかりと表れているなと感じます。

その複雑さからは如何にこの曲が演奏の難しい楽曲であるかを思わせます。この曲を難無く親子で演奏をしている辺り、その深い絆が窺えます。

 

ちなみにこの曲は1915年に完成、第一次大戦の真っ最中でした。何処と無く内向的で時として不安な影を落としている所に、その時の作曲者の心情を反映させているのかなと思いましたね。その一方で仄かに白く光る様なハーモニーやリズムもあり、ジャズを思わせます。私はジャズをあまり聴かない人ですが、そのジャンルの音楽を聴くと、いつもドビュッシーを思い起こしますし、近代音楽において彼がどれだけ影響力があったのかを考えさせられますね。

 

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