フルトヴェングラー指揮ウィーンフィルの演奏でシューマンの第一交響曲を聴きました

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フルトヴェングラー指揮、ウィーンフィルの演奏でシューマン交響曲第一番「春」を聴いてます。

 

スラリと聳え立つ威厳と深い感情表現に圧巻です。

 

フルトヴェングラーの風貌をそのまま演奏に投影させているかの様です。

 

シューマンという作曲家は決して管弦楽の扱いにおいては決して器用ではありませんでした。しかし、それを美しい旋律とハーモニーで補い、妙なる霊感を生み出しています。その側面をこの演奏では感情たっぷりに表現していて、コシのある充実感が特徴的です。

 

時として見せるシューマンならではのほとばしる情熱の楽節においても、大きなうねりとなって粘り強く音響をひびかせています。

 

ピアノ音楽やドイツリートには無いシューマンの一面を実直で伝える演奏となっています。

 

ちなみに、この曲は1841年すなわち作曲者が31歳の時に完成された楽曲です。その数年前にはシューベルトのザ・グレートというかの長大な交響曲を発見し、大バッハやウィーンの三大古典派の音楽を研究、完成の前年にはクララと結婚していました。

この様な中、シューマンは自身の人生で特に実りある時期を過ごし、歌曲も沢山作曲していました。

 

シューベルトのその交響曲の様な長大さ、ドイツリートに見られる突発的な熱情と深い思い、古典派の様な調和はこの第一交響曲にも確りと反映されているのです。

シューマンのオーケストラの音楽の中でも傑作の部類に入るかと思います。

 

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