プーランク作曲の二台のピアノの為のソナタを聴きました
プーランク作曲の二台のピアノの為のソナタを聴きました。ジャン・フィリップ・コラールとパスカル・ロジェの演奏です。
陰影と陽光の対比を明確にした鋭い演奏です。曲の流れがとても良く、新古典主義なだけあってソナタ形式のような整った形式感を出す事も有れば、バロック音楽のチェンバロのような上品な雅さも醸し出しています。
時としてリストの影響を伺わせる事もあり、悪魔の音程やハーモニー・浮かせたキー連打からそれを感じ取れます。
プーランクの持ち味を熟知し、それをそのまま立体化させて描いているとも言えます。独特の気品がとても芳しく、時として威厳も聴き取れます。
ハイドンの様なユーモアもあれば、モーツァルトの様な聴き心地の良さと短調での感情表出の両立、ドビュッシー的な神秘的で深層的な和音とプーランクのこれまでの学びと経験が凝縮されいると思います。
因みに、この曲は1953年に作曲されました。この曲はプーランクと親交のあったアメリカ人ピアニストのゴールドとフィッツダールに献呈され、この二人はこの作曲家のピアノ作品の普及に貢献しているのです。
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