ミヒャエル・ハイドン作曲でオルガンとヴィオラの為の二重協奏曲を聴きました

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ネヴィル・マリナー指揮、ステファン・シングレスのヴィオラとサイモン・プレストンのオルガン、アカデミー室内管弦楽団の演奏でミヒャエル・ハイドン作曲のオルガンとヴィオラの二重協奏曲を聴いてます。

 

オルガンと言っても音楽室や小学校の教室にあるようなサイズの程度のものを使っています。それにしてもオルガンとヴィオラという組み合わせは非常に珍しいですし、他には無いほどです。ヴィオラをソロ楽器に用いた協奏曲はヴィヴァルディさえも作って無いですからね。

 

何処と無くヴィヴァルディの様なバロック的な香りを出しています。温和でそこそこな活気のある音作りですね。チェンバロ通奏低音を添えている為、尚更その様な傾向をしています。

 

作曲者の肖像画にもあるような実直さが音楽にもありますし、生真面目な鮮やかさを醸し出しています。兄のハイドンと同じく内向的な密度を重視していますね。

 

そんな曲をマリナーは主兵のオーケストラを率いて丁寧に磨いた跡のある柔らな響きで聴き心地よく演奏しています。二人のソロも柔和に暖かさに満ちた音を奏で、当時の作曲者が和やかに音楽を嗜んでいたかの様です。

 

さて、ミヒャエル・ハイドンはかの有名なヨーゼフ・ハイドンの弟で、何百曲も作曲したりモーツァルトとも交友があり、ウェーバーを弟子に迎えていました。ですが、ミヒャエルが30代後半にモーツァルトの後継でザルツブルクに留まってからはずっとそこで音楽家を続けていました。その上、兄などの様に自分の作品を出版して財を成す欲も無かったのです。その為、今となっては世間的には無名な作曲家と見做されます。

 

古楽の研究などで彼の作品全集がCDなどでリリースさせる日が来ないかなと昔から思っていましたね。ブリリアント辺りがそれをやらないかなと思う事もあります。

 

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