エオリアン四重奏団の演奏でハイドンの弦楽四重奏曲全集を聴いてます
エオリアン四重奏団の演奏でハイドンの弦楽四重奏曲全集を聴いてます。
飾り気のないありのままの奏法で、ハイドンのユーモアと主君達へのちょっとした安らぎの贈り物を再現しているかの様です。
そこには聴いているだけでは分からない手の込んだ技法が含まれています。それは演奏するには難易度が高いのですが、それを難なくこなしていき、しかも自然な流れで表現していく点は見事です。
文字通りの室内楽を再現した純朴でこじんまりとした演奏となっています。
ちなみに、ハイドンは弦楽四重奏曲の事を1785年になって四重奏曲と呼ぶ様になりました。それ以前はこのジャンルの事をディベルティメント、すなわち嬉遊曲と呼んでいたのです。ディベルティメントとは何かしらの催しで演奏されるBGMのようなジャンルですし、エステルハージ家というご主人様の為に気の晴れる様に今の弦楽四重奏曲を作曲した事も伺えます。主君に忠実なハイドンの顔の一つが垣間見えます。
それと、1771年まではチェロの事をバスと呼んでいました。その点からは当時の弦楽四重奏曲はまだ未発達だった事、時には少人数で時には弦合奏で演奏しようと考慮していた事も考えられますね。何だか発展していく音楽の歴史も見え隠れします。
バロック音楽ではチェロもコントラバスも同じバスのパートとして同じメロディを奏でていましたからね。
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