ラモー作曲のクラブサン合奏曲集を聴きました

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ラモー作曲でクラブサン合奏曲集を聴いてます。寺神戸亮のヴァイオリン、上村かおりのヴィオラ・ダ・ガンバクリストフ・ルセチェンバロです。この三人は東京バロックトリオとして録音です。

 

それにしても艶が非常に多いです。ルセの演奏も装飾たっぷりでまさにバロック音楽の醍醐味です。チェンバロはギラギラと宝石の様な輝きを見せていて、弦楽器の二人もふくよかに幅広く響かせています。 

 

三人の演奏家が対位法で三者三様にメロディーを奏でいる為、聴き応えたっぷりな曲集となっています。

 

上品さのあふれるフランス宮廷を彷彿させますし、そこからフランス音楽の独自性を感じさせます。そういったオリジナリティにも注目と回帰をしてドビュッシーなどの後のフランスの作曲家は曲を作ったのかなと思わせる事もあります。フォーレ以前のロマン派の作曲家はもっぱらドイツ・オーストリアの音楽の影響を強く受けた音の作りをしていますからね。特に和声の面においてですね。その中にもフランスならではのちょっとした色合いもありましたが。

 

因みに、ラモーはこの合奏曲集を作曲するにあたっては、当時の慣例に倣って全ての曲に標題が付いてます。何らかの人物への敬意や思い出などを付けています。そこからは当時のラモーの身に何があり、どういった人と関わって影響されて作曲したのかを知る事も出来るのです。

 

ラモーは1683年生まれでかの大バッハヘンデル等と同じ年代のフランスの作曲家です。オルガニストを父に持ってた影響で彼も音楽家となり、宗教音楽も作曲していました。その後、40代になって作曲家として名声を勝ち取り、1733年から1750年までは主にオペラの作曲でヒットしていました。この曲集はその頃に創作され、そういった充実感をたぎらせてた隠れた名曲なのです。

 

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