ギーゼキングのテンペストソナタ
ギーゼキングのピアノでベートーヴェンのテンペストソナタ。ピアノソナタ第17番の事ですね。小粒に音の波をまとめ上げ、内面的な感情のほとばしりを上手く表せています。この曲は1801年から1802年にかけて作曲、ハイリゲンシュタットの遺書が書かれた時期と同じ頃です。
その頃のベートーヴェンはと言うと、難聴による絶望していました。しかしながら、彼は自身の芸術家としての信念から新しい音楽を作ろうと言う信念を持ち、それを文章化ました。それが彼の死後になって発見され、それを書いた場所にちなんでハイリゲンシュタットの遺書と呼ばれています。
そんな気持ちがピアノソナタの分野ではこのテンペストソナタに反映されているのです。
ちなみに、このテンペストはシェイクスピアの戯曲にもあります。では何故テンペストというあだ名がついたのかと言いますと、お弟子さんにこの曲の解釈について聞かれた時、ベートーヴェン本人がテンペストを読めと言った事に由来してるんだとか。
私はその戯曲を読んだ事無いですね。オセロとかなら読んだ事あります。テンペストも一度読んでみたいものです。
この演奏も百均のCDで聞いたものです。音質はモノラルで古めかしいのですが、これも鑑賞には耐えられる程の質はあり、その音質だからこそ、演奏に独特の味があってそれはそれで面白いです。
百均のCDではありませんが、購入はこちらから。